【インタビュー】行動によって、道は拓かれる。

Posted by

今回インタビューさせていただいたのは、株式会社ファーストブランドの代表取締役:河本様です!

 

 

銀行・CA勤務などの輝かしいご経歴からは感じ取れないような貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。若者・ビジネスパーソンはもちろんのこと、特に女性に対して勇気をあたえてくれるような内容になっています。

それでは早速、インタビューにまいりましょう!

(河:河本様、筆:筆者)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「それでは、これまでのご経歴のご紹介をお願いします。」

 

「もともと学生の頃から『起業家として事業を興したい』という気持ちは持っていました。

しかし、大学卒業後いきなり起業するのではなく、まずは幅広い業種・業態に触れたり、資金調達について実践の場で学びを深めることが重要であると考えました。

そこで、獨協大学の経済学部経営学科を卒業後、大手銀行に新卒で入社しました。当時銀行同士の大型合併があり、その合併後の銀行の1期生として入社しました。

 

その後、起業に必要な資金を短期間で貯める必要性や、海外も含めて視野を広げる必要性、そして銀行勤務でも意識し取り組み続けていた人に幸せを与えることに喜びを感じていたこともあり、この3つの要件を満たし且つ人にサービスを提供できる仕事はないかと考えました。そこで目に留まったのが『外資系航空業界のCA(客室乗務員)』という仕事です。

今はデルタ航空に吸収合併された、ノースウェスト航空の機内通訳(※)として転職をしました。と言っても、そんなに簡単に転職できたわけではなかったんです。

※ノースウエスト航空では、機内での仕事として、機内でのアナウンスや通訳を担当する機内通訳、そしてお食事やお飲み物などのサービスをメインにお客さまサービスを行うCA(客室乗務員)の2種類がありました。

 

大学で留学してはいましたが、当時はビジネスレベルほどの英語力はなく、何より当時の外資系航空業界の機内通訳やCAへの就職倍率はとんでもなく高かったのです。

今では航空業界といえば毎年新卒採用を行っていますが、私が転職を考えていた頃は、機内通訳やCAの仕事に空きが出たら募集を出す、というような不定期の採用だったわけです。

例えば、ある航空会社は10年に1度しか求人を出さない、なんて状況もありました。

すると、その機内通訳やCAの求人が出ると、人気も高いので応募が殺到するわけです。私が応募したときもそのタイミングで、13人の合格枠に、約2500人の応募者が集まったんです。」

 

「え!?倍率・・・192倍。(笑)」

 

「そうなんです。で、そのときに『普通にやってても絶対受からないな』ということはすぐに理解しました。周りは優秀なのはもちろんのこと、女優のような容姿の方、ネイティヴ並みの英語力を持っている方、もともと別会社のCAをやっていた方などばかりでしたから。

 

そこで私は『英語力を伸ばすために英会話の特訓をする』なんていうアプローチも意味がないと考え、『面接時この質問はされるだろうな』と考えた質問100個を、翻訳家の方に翻訳してもらい、その問題と答えを全て英語で丸暗記しんたんです。

なぜなら、機内通訳やCAになるために必要なことは、『英語ができるようになること』ではなく『採用されること』だったからです。その目的のために、最も効率的な手段を選んだということですね。

 

その対策を講じた結果、最終面接まで残ることができました。しかし、その最終面接では私の取ったアプローチは通用しませんでした。

20人くらいが最終面接に残ったのですが、そのとき私たちの面接を担当したのは、アメリカ本社から来た日本の統括責任者のような方でした。

最終面接では、あえて全く関係のない話題を振ってきたんです。私は航空関係・CAの業務関連の質問であれば対策をしてきましたが、それ以外の話の対策はしておらず、また英語力があったわけでもなかったので、その質問の内容もよくわからず、何度も聞き返していました。

まあ、そんな応募者であれば、向こうも『この子はダメだな』と思いますよね。それは私も理解していたわけです。ただ、それだけのことで諦められなかった。ここで何もせずうなだれていても、状況は好転しません。

 

そのとき私は、面接終了後その面接の担当者の方に『3分だけ自己アピールをする時間が欲しい』と伝えたのです。『私は見ての通り、他の方より英語力がない。しかし、お客様を幸せにしていくことに関しては、他の誰よりも考えている』という内容を伝えました。

簡単に言えば『あなた私を採用しなかったら絶対後悔するよ、だから私の将来に投資してほしい』ということですよね。(笑)」

 

「めっちゃかっこいい。。(笑)でも自分に価値を感じさせることって本当に大切なことですもんね。」

 

「そう、このときに自分のアピールだけしていてもだめで。

相手にいかに『この子は必要だ』『この子は将来必ず我が社に価値・利益をもたらしてくれるだろう』と思わせないといけない。自己満足で終わらせず、相手にメリットを感じさせるということ。

ただ、結果は落選だったんです。」

 

「え!?でも機内通訳として働かれていたんですよね?」

 

「落選した後、当時働いていた銀行に電話がかかってきたんです。

『補欠で空きがでたから、もしまだウチに来たいという思いがあるのであれば来ませんか?』と。

 

もちろん行きました。

と言うのも、転職活動をしている時から、銀行側に対しても『転職が成功しても失敗しても、この会社は退社させていただきます。』と伝えていたので。

 

経歴の話から少し逸れると、私はこういった義理や筋を通すことは非常に大切なことだと思っています。

それを通しておかないと、後々悪影響を及ぼしてきたりしますからね。

 

例えばこの転職の期間で、私がもし『成功したら転職して、失敗したら銀行に残ります』と言っていたらどうでしょう?

銀行からしたら、私という存在はかなり不安定な要素となり、仕事も振るに振れない状態になっていたはずです。そんな邪魔になるようなことは絶対にしてはいけない。

そういったことを重視しているので、私は銀行からの夏のボーナスはも受け取りませんでした。私が退社することによって、少なくとも銀行側には迷惑がかかります。それなのに、ボーナスはしっかりもらってやめる。どこかおかしいですよね?」

 

「素晴らしい考え方だと思います。こういった時代だからこそ、義理や筋といったものに対して、もっと敏感にならなければならないのかもしれませんね。」

 

「で、話を戻すと、ある年の5月31日に銀行を退社して、6月1日からはその外資系航空会社での職業訓練を開始しました。」

 

「休んでいる暇がなかったんですね。。。」

 

「同期を見てみると、お父さんはアメリカ人、外国籍、元シンガポール航空勤務などという方ばかりでした。授業も全て英語だったので、まったくついていけないという前代未聞のスタートを切りましたね。(笑)

 

私も大変だったけど、教えてくれた先生も本当に大変だったと思う。私を受からせないとだめだから。(笑)実はCAの採用試験に受かったらすぐなれるのではなく、職業訓練を受けた後、それにパスすれば晴れてCAになれるんです。

1ヶ月半くらい訓練があって、その後なんとか無事合格して、CA(厳密には機内通訳)として働くことができるようになりました。

そのグラジュエーションの時に、日本の採用責任者の人も来てくださったので、あいさつしに行きました。私みたいなのを導いてくれたことに対して、ありがとうという気持ちも伝えたかったので。

ただ、その時にその女性が、『正直あなたを合格させるのにはみんなが反対していたの。そこで私が『この子の未来に賭けよう、と発言し、あなたは合格になった。だから私の顔を潰さないでね』と、そう言われました。(笑)

 

この経験はすごく良い学びになったね。『これくらいでいいか』と思ってしまうと、絶対にそれ以上のレベルにはたどり着けない。『最後の最後まで食らい付いていく、トライしていく、絶対達成するんだ』というマインドで何事にも挑戦すれば、必ずチャンスを掴み取れるのだということに気づきました。」

 

「マインドセットは本当に大切ですよね。でも、英語力の件は本当に辛かったのではないですか?」

 

「そうだね、機内通訳として働きだしてからも、たった1人で仕事にあたることになったので、かなり追い込まれました。

ただ、ここにも学びがあって、それは何かというと、『人間が成長するには環境を変えなければならない』ということ。

 

私の英語力の例で言えば、独学でやっていても絶対に伸びなかった。面接・職業訓練・1人勤務という『とにかくやらないといけない状況』に追い込まれたからこそ、必死に身につけるマインドになって、習得することができました。

嫌が応でもやらなければならない環境というのは、一見ものすごく辛いように見えますが、人間を最も成長させてくれる機会でもあるのです。」

 

「なるほど。確かに、筆者も外の世界に飛び出して、いろんな方に会ってみると(まさにこのインタビューもそう。)、これまで経験できなかったようなことができるようになったりしましたし、プログラミング学習などでも、とにかくやらなければならない環境に身を置くことで習得が早くなることも実感しています。

では、そこからどのようにして、現在のような起業家としての生き方を選ばれたのでしょうか?」

 

「もともと起業家になりたいという思いがあったことは先ほども言ったけど、それに加えて『35歳までに起業していなければ、それまでの仕事を天職だと思ってやり遂げよう』と決めていた部分もありました。

航空会社での仕事は、とにかく楽しかったです。お給料も良かったし、働く日は1年の半分くらいだったしね。(笑)

それに加えて海外にも無料でいけると。もう最高に楽しかった。

いろんな方のお話も聞けるし、何より自分の好きな『サービス』のことだけを考えて仕事をしていればよかった環境は素晴らしいものでした。なので、辞める理由が見つかりませんでした。

 

で、30歳のときにこれからどうしようかなと真剣に考えたんです。でも結局そのときもやめなかった。社内で機内通訳という仕事から、ちょっと役割が違うCAという仕事にジョブチェンジしたりもしました。

そして、機内でいろんな方にお話を伺っている中で、成功してらっしゃる方々全員が言われていたのが『ブランディング』という言葉でした。20年くらい前のときかな?

 

日本では当時、『ブランド』といえばグッチやシャネルといったラグジュアリー製品のことだろう、という認識しかりませんでした。

しかし、その『ブランディング』に関する話を聞いたり、勉強をしたりすると、それは人を巻き込む力であり、それがなければ企業が成功することもないのだということに気づきました。

また、その力は先天性のものもあるが、そのほとんどが努力で磨けるということも知り、その中でも特に『パーソナルブランド』という分野に注目しました。

当時はインターネットバブルでもあったので、私は『じゃあこのブランディングのノウハウにサービスという視点を加えて、インターネットで提供すれば世の中を良くしていけるのではないか』と思いつきます。

 

ただ、そこまで結論が出ていても、航空会社をやめられませんでした。おもしろいということもありましたが、やはり今まで手に入れてきたものを手放すというのがどれほど怖いかということを知りましたね。」

 

「やはりそうですよね。いや、それが普通ですよね。」

 

「で、ルールにあった35歳になったとき、もう1度これからについて考える機会をつくりました。そのとき、『自分が死ぬとき、1番後悔することはなんだろうか』と考えたんです。その答えは、『歳をとったときに、あの時あれをやっていたらよかったな』と後悔すること、そう思ったんです。

で、そう結論に至った後、すぐそこで航空会社をやめたんです。」

 

「よほど考え抜いたのでしょうね。。。」

 

「そしてその後、今の会社を創業しました。しかし、いきなり順風満帆でいったかというと、そうではありませんでした。

最初にぶち当たった壁は、これまでの人脈などが全て離れていったということ。その時に、気づいたんです。『あ、これまでは『ノースウェスト航空のCAの河本』だったんだ。』と。

自分でブランディングの勉強もたくさんしてきましたが、『河本』というブランドは存在していなかったのだという厳しい現実に直面したんです。

だからこそでしょうか、より一層パーソナルブランドの重要性を認識することができました。

 

その当時は有限会社をつくるのに300万円、株式会社をつくるのに1000万円の資本金が必要でした。1000万円は用意していたので、株式会社をつくりましたが、それはそれはすごいスピードで資金がなくなっていきました。

1期目はこれまでの人生で最も働いた期間だったと思います。土日はもちろんなく、とにかく働き詰めでした。

そして、1期目の年商は8万円。

 

いかに自分が恵まれていたのか、いかに自分にスキルがないのかを痛感した瞬間でした。

思いだけではダメなんです。思い以外にスキルを持っていなければ、お客様からお金はいただけません。そして、お金がなければ何もできません。その悪循環にはまりそうにもなっていました。

 

今年で15年目ですが、最初の7年間は赤字続きでした。なんとか資金調達をして、つないでいた感じです。

ただ、ここにも学びがあるんです。それは『資金があれば、成功するまで挑戦できる』ということ。もちろん赤字のまま経営していく企業は悪だとは思います。しかし、大きなことをやる際には必ず資金、つまり投資が必要で、最初は赤字になることがほとんどなんです。

そういった状況で、志をぶらさず挑戦し続けることで、いつかチャンスをつかめるようになると思います。私もここまで来るのに、9回くらい事業をピボットしています。

事業はあくまで手段なので、成し遂げたい理想や志がぶれていないのであれば、事業自体は変えてもいいと思います。

今思い返せば、やはり当時からやりたいことっていうのはぶれていません。当時は意識する暇はありませんでしたが。(笑)」

 

「まさに、ご自身の経験から導き出された教えですね!

ところで、河本さんの将来の夢は何なのでしょうか?」

 

「私は人をハッピーにすることが本当に好きなんです。

ファーストブランドの企業理念は【満足を超える感動を提供することで自分達と世の中の人を幸せにする】です。つまりお客様やステークホルダーの方々は勿論、同じ会社にいる仲間やその家族も幸せにしたいと思っています。

そして将来は世の中に幸せを提供し貢献出来る企業を創っていきたいと思っています。

また、『ファーストブランド出身の社員って、やっぱ違うよね』と、そう言われる組織を作っていくことも1つの夢ですね。」

 

「本当に『サービス』にフォーカスしてらっしゃるんですね。

では、これまでに経験した最も大きな挫折は何でしょう?」

 

「やはり、経営改善計画を行った時ですね。創業から7年間は赤字だったわけです。

そんな中で、どうしても一定数の社員にファーストブランドに残る選択肢以外を考えてもらわなければならない時期がありました。

もちろん『このまま一緒に倒れるまでやる』という選択肢もありました。ただ、その選択で迷っているときに、会社を去ることになった社員からも『この会社がなくなったら、戻ってくる場所がなくなるから、それだけはやめてくれ』と、そう言われたんです。

私としては、罵られたほうが随分楽だったと思います。これまで一緒にやってきて、同じ高い志を持っていたのに、いきなり辞めろと言われるんです。罵りたいと思う方が普通です。

そんな状況にもかかわらず、誰1人として私を責めてきた方はいなかったんです。このときに背負った十字架は本当に重かったですし、その十字架は今でも背負っています。」

 

「たしかに。そういった決断を行う責任や悔しさというものは想像を絶するものがあるのかもしれません。

では、そろそろお時間も近づいてきたので、ぜひ若者・ビジネスパーソンに向けてメッセージをお願いします!」

 

「そうですね、これからの人生いろんなことがあると思います。

でも、いつでも事はシンプルです。時間は戻ることはありません。つまり本当に恐いのは、失敗することではなく、失敗を恐れて挑戦しないことです。

 

失敗するかどうか考える前に、とにかく行動することが大事だと私は思います。行動することによって、道は拓かれていきます。

私もたくさん失敗をしてきましたが、価値のない経験なんてありません。すべてに価値があるのです。

ぜひ諦めず、そして考えすぎず、いろんなことにチャレンジしてみてください!!」

 

「ありがとうございます!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

現在、ファーストブランド様では、『満足を超える価値を提供する』という理念のもと、様々な取り組みをされています。

そこで、長期でインターンシップに参加できる方を募集されています!!

特に、コンテンツマーケティングという分野で、本気で取り組んでくれる方を募集中のようです。その職場内のレベルの高さを感じながら、厳しい環境で働くことは、きっと急激な成長をもたらしてくれると思います。

ぜひご興味のある方は、同社にお問い合わせいただくか、もしくは筆者にまでご連絡ください!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

*河本扶美子 様:著書

※三省堂、紀伊国屋書店でビジネス書ランキング一位(2012年5月)

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です