【インタビュー】『平穏を壊してでも、不可解に思う非日常に惹かれる』

Posted by

今回インタビューさせていただいたのは、株式会社ストリートスマート(同社代表インタビューはこちら)のタイ支社で働かれている二瓶(にへい)様です!!

 

 

大学を卒業して、約半年くらいでタイの支社立ち上げに参画し、まさにグローバルに働かれている真っ只中です。

『海外で働きたい』という気持ちを持っている方は多くいらっしゃるかと思いますが、大手企業に行ったとしても、海外赴任を任されるのは、少なくとも5年くらい勤務した後かと思います。

そうではなく、最初から海外で働くためにはどのようなアプローチを取ればいいのか、そして海外で働く際に意識すべきことは何なのか、色々とお話ししていただきました。

(二:二瓶様、筆:筆者)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「それでは、まずはご経歴の紹介からお願いいたします。」

 

「はい、私の出身は宮城県の仙台です。高校まではずっと仙台にいて、大学は京都にある立命館大学の国際関係学部に進みました。

1回生の頃は普通に学生生活を送っていましたが、3回生になった時、立命館アジア太平洋大学(通称:APU)という大学での交換プログラムに参加したので(APUは在校生の約半分が留学生で、授業も英語で取ることができます)3回生期間はずっと大分県で住んでいました。

そして、3回生が終わって京都に帰ってくるはずだったのですが、自分の中で『もう少しやりたいことがあるな』と思い、そこで休学を1年挟み、休学が終わった後京都に戻ってきて、4回生の1年間を過ごすことになりました。

4回生の期間では、今働いているストリートスマートという会社でインターンをしていました。」

 

「なるほど。休学されてたときは、主にどんなことをされていたのでしょうか?」

 

「国際関係学部というのは、周りに英語ができる人がすごく多くて、一方で私はいまいちだったんです。留学したこともないし、結構そこがずっとコンプレックスで。

そして、将来海外で働きたいという気持ちもあったので、それを考えたら『今、英語を克服しておかなければ!』と思ったので、最初の3ヶ月はフィリピンのセブ島で語学留学しました。

その後は、6ヶ月間バックパッカーで東南アジアをグルグル旅をして、インドとカンボジアでもそれぞれ1ヶ月ずつインターンをしました。」

 

「めちゃくちゃアクティヴ。。。。(笑)」

 

「12月に帰国して、そこから就活しようと思ったんですけど、結局就活はせず、ストリートスマートでインターンすることになりました。(笑)

帰国してから、企業を調べてみたり、SPIの勉強をしようとしてみたりしたのですが、どうしても集中できなかったんです。

日本企業に所属して海外に行くという方法もありますが、いつ行けるかの保証もないし、すでに目標があるのに誰かの決断を待つのは納得して時間が過ごせないと思いました。

日本での就職活動には、その他の点でも納得できないことが多かったんです。

例えば、『就活生はリクルートスーツを着なければいけない』だとか『こういう容姿で行かなければいけない』だとか、そんな本質的ではないトピックが多すぎて、、。

『そこにお金と時間を費やす意味がわからない』という気持ちが強くなり、葛藤していた時期もありましたね。

 

最終的には、『海外、特に東南アジアで働きたい』という目標への最短距離で、日本での就職活動はやらずに、卒業後に東南アジアに行って、現地で就職活動をしようと決めました。

すると、4回生の1年間は、就活もなくなったので時間ができたわけです。

海外で働くとなると、やはりそれなりに経験やスキルが求められるので、それらを身につけるために日本でインターンシップ先を探し始めたんです。

 

『いつもの自分じゃ絶対に選ばないところを選ぼう』と思って、Theベンチャーな企業を探していて行き着いたのが、ストリートスマートでした。

最初は、インターンのプログラムが6ヶ月だったので、私も6ヶ月で終えるつもりだったんです。

しかし、当社代表の松林(松林様の記事はこちら)が、『アジアに2,3年以内に拠点を設ける』ということを当時から言っていて、私がインターンを終える頃には、どうやら現実化するような感じになってきました。

それで、『ここにいたら海外展開に携わらせてもらえるのではないか』と思い始めたわけです。

 

そして、松林が所属している経営者会のお手伝いで懇親会に参加していた時、ある経営者さんに『これからどうするの?』と聞かれ、『海外で働きたいがまだ決めかねている』という自分の想いを伝えたところ、その方から『今の君のいる会社でそれだけのチャンスをもらっていて、かつ海外に行ける機会は十分に与えられているのに、何を迷っているの?』って言われたんです。(笑)

それを聞いて、『あっ、確かにな』と思ったんです。その時、いろんな選択肢を残して、色々選べる環境に逃げていたということを自覚しました。

そしてその日の夜中に代表に電話し、『私を雇ってください』って申し出ると、代表から『お〜、ええよー』とめっちゃ軽い感じでOKをいただき。。。(笑)『いやいや軽いっ!』と思いつつ。(笑)

その後、インターンは終えたのですが、残りの半年はアルバイトとして働かせていただくことが決まり、その後4月から正式に入社しました。」

 

「へえ〜、そのタイミングですぐタイに行かれたのですか?」

 

「いや、まだその時は大阪で働いていたのですが、すぐにタイの法人設立が確定したので、それから一気に進めて、10月1日にタイの支社を立ち上げました。

最初の1年は、私と代表の2人でタイに行ったり来たりしていて、まだ日本ベースでやっていました。タイ法人が2年目になるタイミングで、私はタイに完全に移り住みました。今年の7月でタイに来て2年が経ちます。」

 

「なるほど。ありがとうございます。やはり、タイと日本ではビジネス環境や文化は全然違いますか?」

 

「全然違いますね。(笑)

最初にびっくりしたのは、思った以上に紙を使うことです。

日本ではお客さんとのやり取りもほとんどPDFなどで電子化していたのですが、タイではあらゆるものが紙で行われて、本当に紙文化なんです。

会社の印鑑と直筆のサインをした請求書を郵送で送り合う、みたいな。(笑)

行政の方では一部申請システムのオンライン化などを進めていますが、まだまだ現状のシステムは古いですね。」

 

「へえ〜、日本以上に日本らしいというか。。。(笑)

では、二瓶さんの将来の夢や、成し遂げたいことってありますか?」

 

「すごく抽象的にはなるのですが、後ろ向きに生きてた人が、いきいきと生きていけるようになるきっかけになれたらと思っています。

私はもともと心配性で、色々と考えてからでないと行動できなかったんです。気持ちも弱くて。

インターンを始めた頃も、営業もやらせてもらってたんですけど、初めての経験ということもありお客さんからも怒られたりして、考えすぎて、一時期、インターン行くのがこわくなって電車で泣きながら出社するみたいな。(笑)」

 

「こっちまで泣けてきそうです。。。(笑)」

 

「当時は、こうしなければならない、こうすべきというものに、自分自身を縛りつけしまっていたのだと思います。

決して、周りから押し付けられていた訳ではないのですが、初めてのことばかりで自信もないし、外側の判断・評価軸に頼ってしまっていました。

でも、どんなにだめな私でもまわりの方たちが、受け入れ続けてくれて、少しずつでも経験を積んでいくことで、自身の中に判断軸を持てるようになってきて、いろんなことを楽しめるようになってきました。

だから、人の弱さが分かって寄り添える人でありたいし、外側の価値軸から解放されて自分の意志・選択でのびのびと生きられるようになる、そのきっかけになるような生き方がしたいと思っています。」

 

「まさに、ストリートスマートさんが大切にされていることでもありますもんね!

そういえば、海外で働きたいという思いをずっと持ってらっしゃったということですが、何かその動機みたいなものはあったりするんですか?」

 

「中学校くらいの頃に最初のきっかけはあったかなと思います。

私の中学が、平和学習みたいなものに力を入れているところだったんです。

年に2回くらい、平和学習の集中期間みたいなものがあって、その内容の1つに、外部から人を呼んだ講演会がありました。

そこで来てくれていた方は、国際飢餓対策機構という世界の貧困を解決しようとする団体の方であったり、アイルランドの元テロリストで現在は日本で宣教師として活動している方など、なかなか日常で出会うことのない方の話を聞くことができました。

そこで世界の貧困や紛争に苦しむ人たちのことを知って、私も何か役に立ちたいという気持ちが生まれたのだと思います。

 

立命館大学の国際関係学部に入ったのも、英語を学ぶためではなく、協力開発に関する授業が多く、そのような活動に実際に携わっている方が多かったからなんです。

実は大分県のAPUにいる間も、1ヶ月くらいタイに拠点のあるNGO団体でインターンをしていたことがあって、実際に海外で働いてみる経験をそこで少しだけしていたこともあります。

NGOは、いま目の前にある困難を解決することがミッションで、かつ寄付金などで資金集めを行います。

そうなると、どうしても『この人たちがどれだけ困難な状況にあって・・・』と言った視点からの情報を多く打ち出すことになります。

 

ただ、実際に現地の方々と触れ合ってみると、本当に壮絶で、大変な苦労をしているのは確かなのですが、とても力強く、ポジティブな可能性を感じることだってたくさんありました。

情報の見せ方は、資金の調達にも関係することであるし、あらゆる視点が複雑に絡んでいて、現場でもたくさんのジレンマを感じました。

そこで、私自身は現地の人たちのポジティブな面に思いっきりフォーカスをした関わり方がしたいなと思ったんです。NGOの活動は必要であるし、誰かが担わなければなりません。

ただ、私は他の関わり方も知らなくてはと考えました。

そこから『ビジネスを勉強したい』と、休学中に、社会的な課題の解決にビジネスで取り組む会社でインターンをしました。」

 

「なるほど。私も個人的な意見として、『ボランティアの究極の形はビジネスだ』というものがあるので、すごくよく分かります。

では、これまでに経験された最も大きな苦難はございますか?」

 

「んー、苦難ではないかもしれませんが、私の母親が、3年くらい前に突然亡くなってしまったんです。

新卒で入社をした直後くらいに、急性の病気で倒れて、その後1ヶ月くらいは私も仙台の病院からリモートで働いていました。

結局そのまま母は亡くなってしまったのですが、母の死が私にとっては大きな転機になっているんです。

しんどかったのはもちろんですが、それよりも、母に背中を蹴飛ばされている感じがしたんです。『ごちゃごちゃ言ってないで、ちゃんと生きろ!!』というような。(笑)

 

すごく大切な人が亡くなって改めて気づかされましたが、他人の人生を自分がどうこうすることはできないし、自分の人生も他人にどうこうできるわけじゃない、ということに気づいたんです。

言葉にすると当たり前すぎるんですが、本当に、自分の人生の選択を、全部自分で責任取らなきゃいけないんだと。その重みに初めて気づいて愕然として。(笑)

ただ逆に言えば、自分次第でどうにでも捉えられるし、そうなのであれば、自分の意志を持って選択がしたいと。

そこからは『とにかく前に進みたい』という気持ちもあり、お葬式のあとはすぐ大阪に戻って働きました。そこからすごく調子が良くなったんですよ。

落ち込んでいましたし、悲しかったのですが、その出来事のおかげで引っ張り上げられたというか。

自分のコントロール外のことにはむやみに落ち込まなくなったし、とにかくやるだけ、と思考がシンプルになった気がします。」

 

「ものすごく多くの物事を学ばれたのですね。

では、二瓶さんが大事にされてきた信念のようなものはございますか?」

 

「女優の岸恵子さんが書いていて知ったフランスのことわざなのですが、『卵を割らなければオムレツは作れない』というものです。

要は、何か新しいものが欲しいのであれば、目の前のものを引き換えにしない限り、それを手に入れることはできない、ということです。

何かを選んだら、それ以外の選択肢を捨てることにもなるので躊躇もしますが、それでも新しい物事もしくは自分が興味を惹かれるものを選ぶという人生に私はすごく魅力を感じます。

岸さんは、別の言葉で『平穏を壊してでも、不可解に思う非日常に惹かれる』とも言っています。困難に思えても、最終的には自分が惹かれる方を選択するようにしています。」

 

「ありがとうございます。

それでは最後に、読者に向けて何かメッセージをお願いします。」

 

「就活をしている人には、なるべく俯瞰して自分の状況や人生を捉えてほしいと思います。

私が就活をしようとしていたときもそうだったのですが、そういう時ってすごく必死なので、目の前のことしか見えていなくなってしまっていると思うんです。

必死になればなるほどどんどんそういう状況になってしまいます。

 

私もタイに来て、1つ1つの仕事を見ていくとすごい大変なんですけど、でもちょっと俯瞰して見てみると、1,2年目でタイに来て奮闘している今の状況ってすごく面白いなっていつも思うんです。

そうすると、気持ちも楽になって、もっと挑戦しようと思ったりできます。

俯瞰できるようになるためには、小さなことでもいいから、新しいことに挑戦したり、新しい環境に飛び込んだり、いろんな方にお話を聞くのがいいのかなと思います。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

*二瓶様 オススメ書籍

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

現在、ストリートスマートさんでは、『働き方』をテーマにしたメディア「Work Style Labo | はたらく、あたらしく」を運営されておられます。

個人個人に届くようなことを目標としておられるそうなので、より幸せな生き方を見つけたい方はぜひご覧ください!!

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です